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【自由】ComfyUI 解説

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椎名
veröffentlichte am Nov 16, 2025
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AI画像生成に触れていると、必ず目にする「ComfyUI」の文字。Twitter やCivitaiで、カラフルな線と箱が繋がった、まるでプログラマーの設計図のようなスクリーンショットを見たことがあるかもしれません。「面白そうだけど、なんだか難しそう…」そう思って、ComfyUIの導入を見送っている方も多いのではないでしょうか?本記事では、そんな「ComfyUIに興味はあるが、まだ触ったことがない」という方に向けて、その圧倒的な魅力と、ComfyUIでしか(あるいはComfyUIが圧倒的に得意とする)できないことを紹介します。実際の動かし方に関しては解説を書くのが面倒なので上手く説明された記事が既にあるので私の尊敬するARROWさんの記事を参照してください。

0. ComfyUIとは?

ComfyUIは、一言で言えばノードベースのStable Diffusion実行環境です。

従来のStable Diffusion WebUI(AUTOMATIC1111など)が「txt2img」「img2img」といったタブで機能が分かれているのに対し、ComfyUIはすべての機能がノード(機能を持った箱)として提供されます。

ユーザーは、これらのノードをワイヤー(線)で繋ぎ合わせることで、画像生成の「ワークフロー」(処理の流れ)を自分で構築します。

  • 従来のWebUI: 予め用意された「定食(txt2img)」を注文し、トッピング(設定)を変える。
  • ComfyUI: 冷蔵庫にある「素材(ノード)」を自分で選び、自由に「調理(ワイヤーで接続)」して、オリジナルのコース料理を作る。

最初は難しく感じるかもしれませんが、これは「複雑」なのではなく「透明」なのです。画像生成のプロセスがすべて可視化されるため、「何がどう動いているか」を完全に理解・制御できます。

1. ComfyUIの圧倒的な魅力

なぜ多くのヘビーユーザーがComfyUIに移行するのでしょうか? その主な魅力を3つ紹介します。

① 究極の「再現性」と「共有性」

これが最大のキラーフィーチャーです。ComfyUIでは、生成したPNG画像自体に、その画像を作った「ワークフロー」が丸ごと保存されます。つまり、他人がComfyUIで生成したPNG画像をダウンロードし、それをComfyUIの画面にドラッグ&ドロップするだけで、その人のモデル、プロンプト、LoRA、サンプラー設定、ノードの配置まで、すべてがあなたの環境で完全に復元されます。「この神絵、どうやって作ったの?」が、画像一枚で解決するのです。これは、設定テキストが埋め込まれるだけの従来のWebUIとは比較にならない、強力な共有機能です。しかし残念なことに、本当に残念なことに、SeaArtではこの神機能が使えません。終わってる。SeaArtでは生成結果をユーザー側に出力する際に何かしらの処理を施しているようで、この生成情報は保存されません。とは言えワークフロー自体を保存することは可能なのでまだ許せます。

② 圧倒的な「自由度」と「拡張性」

「タブ」という制約がないため、ComfyUIでは常識にとらわれないワークフローを組むことができます。

  • 「txt2imgで画像を生成し、その結果を自動でimg2img(ControlNet)に渡して修正し、さらに別のUpscalerで高解像度化する」という一連の流れをワンクリックで実行する。
  • 「ベースモデルA」と「ベースモデルB」から、それぞれ別のプロンプトで画像を生成し、その「潜在空間(Latent)」を途中でマージする。
  • LoRAを適用する「強さ」を、生成ステップの途中で変更する。

これらはComfyUIでは簡単に実現できます。あなたの「こうしたい」を文字通り形にできるのがComfyUIです。これらの特殊な生成方法が本当に必要なのかは議論の余地がありますが、複数のステップを自動化できるのはComfyUIの大きな利点です。SeaArtでの特有のメリットとしては、無料創作に使われる計算資源は各キューに対して割り当てられるので、バッチサイズを上げることでキューの待ち時間を結果的に短縮できたりもします。私はこの姑息な手段をよく使います。

③ 高速・効率的な「パフォーマンス」

ComfyUIは、ワークフローで接続されているノードの処理だけを実行します。モデルのロード・アンロードも非常に賢く、VRAMの管理が最適化されています。多くのケースで、従来のWebUIよりも画像生成が高速であり、特に低スペックのGPUでも高解像度の画像生成に挑戦しやすいというメリットがあります。SeaArtにおいては、GPUのスペックを気にすることはありませんが、生成速度が比較的早いことは利点になります。

2. ComfyUIでしかできないこと

魅力の部分と重なりますが、ComfyUIの真価が発揮される他では難しい事例を紹介します。

 最先端モデルへの最速対応

大スベリした思い出の「Stable Diffusion 3 (SD3)」を思い出してください。SD3は、3つの異なるText Encoder(CLIP L, CLIP G, T5XXL)を必要とする、非常に複雑なアーキテクチャを採用しています。従来のWebUIがこの複雑な構造への対応に苦労する中、ComfyUIは「ノードを3つ繋げばいいだけ」という持ち前の柔軟性で、リリース直後から完璧に対応し、その実力を世界に示しました。新しい技術や論文が発表された際、それが真っ先に実装・テストされる場所は、今やComfyUI(のカスタムノード)となっています。

 複雑なハイブリッド・ワークフロー

ComfyUIは、画像生成(txt2img)、画像編集(img2img, Inpainting)、動画生成(AnimateDiff)、アップスケール、ControlNetなどを、すべて一つのワークフロー内に共存させることができます。

【例:ワンクリック動画生成ワークフロー】

  1. txt2img でキャラクターの画像を1枚生成する。
  2. 生成された画像を AnimateDiff ノードに渡す。
  3. 同時に、ControlNet (OpenPose) ノードに「踊っているポーズ動画」を読み込ませる。
  4. 2と3を組み合わせて、「1で生成したキャラクターが、3のポーズで踊る動画」を生成する。

これをもし従来のWebUIでやろうとすると、複数のタブを行き来し、手作業で画像をコピー&ペーストする必要があるでしょう。ComfyUIなら、一度ワークフローを組んでしまえば、あとは「Queue Prompt」ボタンを押すだけです。

3. 最初の「怖い」を乗り越えるために

「理屈はわかった。でも、やっぱり難しそう…」その感覚は正しいです。しかし、心配はいりません。ComfyUIは、最初から自分でワークフローを組む必要はないのです。

学習の最適解は、他人のワークフローをパクること。

  1. CivitaiやSeaArtで、よく使われているワークフローを見つけます。
  2. それを.jsonでダウンロードしてSeaArtのComfyUIに読み込みます。
  3. 他人の見事なワークフローが目の前に展開されます。
  4. 「ふむふむ、このノードはこう繋ぐのか」と学びます。
  5. プロンプトだけ変えて、実行(Queue Prompt)してみます。
  6. 動いた!

これを繰り返すうちに、各ノードの役割が自然と身についていきます。「学ぶ」の語源が「真似ぶ」だというのは有名な話ですが、ComfyUIに関しても手を動かして他人のものから学ぶのが習得への最短ルートでしょう。

4. 結論:ComfyUIは「ゴール」ではなく「最高の学習ツール」

ComfyUIは、単なる画像生成ツールではありません。それは、Stable Diffusionが「内部で何をしているか」を視覚的に教えてくれる、最高の学習環境です。

もしあなたが、

  • 今使っているWebUIの「タブ」に限界を感じている
  • AI画像生成の「仕組み」をもっと深く理解したい
  • 最先端の技術にいち早く触れたい

と少しでも思うなら、今こそComfyUIを試す絶好のタイミングです。きっと、AI画像生成の新しい扉が開くはずです。

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